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文献紹介

AD. Stem Cell 文献紹介

脂肪幹細胞を含む間葉系細胞の働きについての文献1

脂肪幹細胞を含む間葉系細胞と炎症反応、ウイルス感染症などへの働きについての文献を紹介する。

(1) Paracrine Anti-inflammatory Effects of Adipose Tissue-Derived Mesenchymal Stem Cells in Human Monocytes. Free Article

ヒト単球における脂肪組織由来間葉系幹細胞のパラクリン(傍分泌)抗炎症効果https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5990614/pdf/fphys-09-00661.pdf
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炎症プロセスは免疫応答の誘導に不可欠な現象である。単球は、炎症過程の主要なエフェクター細胞である。広範にわたるエビデンスは、脂肪組織(ASC)からの間葉系幹細胞が免疫調節能力を備えていることを示している。ただし、自然免疫応答におけるASCと単球の間の相互作用はよく理解されていない。

この研究の目的は、ヒト単球におけるASCの可能なパラクリン(傍分泌)抗炎症効果を検討することである。単球はバフィーコート(血液の遠心分離により得られる白血球層)から分離し、ASCは非肥満患者の脂肪から分離された。初代培養のASCからの条件培地(CM:培養上清)を使用した。炎症性メディエーター、脱顆粒、遊走、貪食活動、老化、酸化ストレス、ミトコンドリア膜電位、マクロファージ分極の生成に対するCM(培養上清)の影響を評価した。

ASCがパラクリン(傍分泌)抗炎症作用をヒト単球に及ぼすことを示した。 CM(培養上清)は、TNFα、NOおよびPGE2の産生とNF-κBの活性化を有意に減少させた。さらに、ケモカインCCL2の存在下で、脱顆粒、食作用、およびそれらの移動能力の有意な減少が観察された。老化プロセスと酸化ストレスとミトコンドリア機能障害の生成はCM(培養上清)によって阻害され、M2マクロファージによるTGFβ1とIL-10の放出が強化される一方で、M1マクロファージによるTNFαの生成は減少した。

この研究は、自然免疫応答の主要な役割を担うヒト単球およびマクロファージとASCが関連するという相互作用を実証している。我々の結果は、ASCからのsecretome(分泌複合体:培養上清)がこれらの細胞の抗炎症作用を仲介することを示している。このパラクリン(傍分泌)機構は、炎症反応の持続時間と重症化を抑える。

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